エラー処理フローの作成
フロー内の各コンポーネントの実行でエラーが発生した場合、コンポーネントやフローのエラー処理プロパティで、「特定のフロー(後処理を記述したエラー処理フロー)を呼び出す」ようにも設定できます。ここでは、エラー処理フローを作成する手順を紹介します。
静的 HTML ファイルを表示するエラー処理フローを作成する
1.新規にフローを作成し、「ファイル」タブの FileGet コンポーネント(「ファイルを読み込みます」)と「コントロール」タブの HttpEnd コンポーネント(「HTTP のレスポンスを返してフローを終了します」)を配置して接続する
2.FileGetコンポーネントの「ファイルパス」プロパティに、対象の HTML ファイルへのパスを指定し、ストリーム型を「HTML」に設定する
HINT
エラー処理フローとは
エラー処理プロパティの設定で特定のフローを選択した場合、フローまたはコンポーネントでエラーが発生した場合にそのフローが呼び出されます。このように呼び出されるフローを「エラー処理フロー」といい、呼び出し元フローのセッション、コネクション、トランザクション化状態を引き継ぎます。
3.エラー処理を設定するフロー(メインフロー)のエラー処理プロパティで、1~2で作成したエラー処理フローを指定する
ここでの例では、メインフローはブラウザから起動するように実行設定しています。メインフローをブラウザから実行し、対象のファイルが存在しない場合には、1~2で作成したエラー処理フローによって、指定した HTML ファイルが表示されます。
HINT
ブラウザから起動する実行設定については第 8 章、Velocity コンポーネントについては第 9 章を参照してください。
システム変数(エラーメッセージ)を参照するエラー処理フローを作成する
1.新規にフローを作成し、「ツール」タブの Velocity コンポーネント(「Velocity を使ってデータの差込み変換します」)と「コントロール」タブの HttpEnd コンポーネント(「HTTP のレスポンスを返してフローを終了します」)を配置して接続する
2.Velocity コンポーネントの「ファイルパス」プロパティに、システム変数参照用のHTMLファイルへのパスを指定し、ストリーム型を「HTML」に設定する
3.Velocityコンポーネントアイコンをダブルクリックする
HINT
エラー処理フローに、呼び出し元フローと同じフロー変数の名前を定義して公開すると、エラー発生時に自動的に呼び出し元フローのフロー変数の値がエラー処理フローのフロー変数に設定されます。入力情報として、エラーメッセージを含むエラー処理情報を、システム変数から参照できます。
4.「テンプレートの編集」ダイアログが表示されるので、エラーメッセージを参照するためのシステム変数キーワード「$system.ExceptionMessage」を入力する
5.「OK」をクリックして「テンプレートの編集」ダイアログを閉じ、更新確認のダイアログで「はい」をクリックする
その後、エラー処理を設定するフロー(メインフロー)のエラー処理プロパティで、ここで作成したエラー処理フローを指定します。メインフローをブラウザから実行し、エラーが発生した場合には、エラー処理フローによって、指定した HTML ファイルにエラーメッセージを示すシステム変数が表示されます。
HINT
エラーメッセージ
エラーメッセージは、エラー発生時に自動的にシステム変数、エラーが発生したコンポーネントの出力情報に設定されます。