変数の値の参照/プロパティ式
変数を設定すると、マッピングウィンドウの左側の変数フィールドに変数が表示されるようになるので、その変数の値をマッピングすることで参照できます。また、「プロパティ式」を利用して変数の値を参照することもできます。ここではその 2 つの参照方法を説明します。
マッピングウィンドウで変数の値を参照する
1.対象のマッピングウィンドウを表示し、左側の変数フィールドから値をマッピングする
上の例ではマッピングにより、filepath01 フロー変数の値が、出力コンポーネントの「ファイルパス」プロパティに設定されます。
HINT
変数の値を参照する場合、直前に Mapper コンポーネントを配置してマッピングする方法もありますが、コンポーネントのプロパティで「プロパティ式」を利用する参照方法もあります。
変数の種類
フローサービスで利用できる変数の種類は以下のとおりです。
変数の種類 | 説明 |
---|---|
フロー変数 | フロー内でのみ設定・参照が可能。変数ペインで定義する |
外部変数セット | 複数のフロー、プロジェクトで共有できる変数群をまとめる単位。定数、リクエスト変数、セッション変数、アプリケーション変数の集まり |
システム変数 | フローサービスによってあらかじめ定義されている変数で、変更不可。ProjectOwner など |
ローカル変数 | 1 つのコンポーネントでのみ設定・参照が可能。Velocity コンポーネントなどで定義できる |
マッパー変数 | マッパーでのみ設定・参照が可能。マッパーを選択したときにインスペクタに表示される「マッパー変数」タブで定義する |
ストリーム変数 | 1つのストリームが有効な間のみ設定・参照が可能 |
システム変数を利用するには
システム変数を参照するには、フローを開いた状態で、フローデザイナーウィンドウのツールバーの「システム変数」アイコンをクリックし、表示される「システム変数の選択」ダイアログで、使用したい変数にチェックマークを付け、「OK」をクリックしてダイアログを閉じます。
「プロパティ式」でフロー変数の値を参照する
1.対象のコンポーネントを選択し、インスペクタでプロパティの入力欄の右にある歯車アイコンをクリックする
2.「プロパティ式の編集」ダイアログが表示されるので「flow」をダブルクリックする
HINT
プロパティ式による設定とマッパーによる置き換えができるプロパティでは、値欄の右端に歯車アイコンが表示されています。プロパティ式が設定済みの場合、アイコンの色と形状が切り替わり、入力欄の文字列がイタリック文字で表示されます。
プロパティ式とは
プロパティ式は、変数などを定義するフローデザイナー独自の記法で、「${ プロパティ式の種類 . 名前または関数 }」のように記述します。「プロパティ式の編集」ダイアログを使ってすばやく指定できます。
3.対象の変数をダブルクリックする
4.「OK」をクリックしてダイアログを閉じると、プロパティに変数の値が設定される
プロパティの指定値がイタリック文字で表示され、右端の歯車アイコンの色と形状が変わります。
HINT
「プロパティ式の編集」ダイアログ
「プロパティ式の編集」ダイアログで用意されている項目は以下のとおりです。ダイアログの入力欄で、変数の前後に固定の文字列を入力することも、また複数の変数を指定することもできます。
•flow:フロー変数を参照
•system:システム変数を参照
•prev:直前のコンポーネントのプロパティを参照
•stream:ストリーム変数を参照
•datetime:年月日、時分秒を参照
•uuid:ユニークな ID(文字列)を取得