Microsoft Dynamics CRM連携アダプターについてご紹介させていただきます。
このアダプターで使えるコンポーネントは次の通りです。
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Microsoft Dynamics CRMへSELECT 文を発行して結果セットをストリームとして出力します。 |
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Microsoft Dynamics CRMのテーブルに対して更新を行います。 |
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Microsoft Dynamics CRMへ任意のSQLの実行を行います。 |
今回は、アダプターをOAuth認証で使うための事前準備とコネクション作成方法についてご紹介させていただきます。
※下記のバージョンでOAuth認証に対応したアダプターを使うためにはMicrosoft Dynamics CRMアダプターの公開パッチを適用していただく必要がございます。下記以前のバージョンをご利用の方はバージョンアップしてください。
- ASTERIA Warp 1906
- ASTERIA Warp 1912
- ASTERIA Warp 2012
■事前準備
【Azure】
下記の手順に従って、Azure側の設定を行います。
- https://portal.azure.comにログインします。
- 左側のナビゲーションペインで[Azure Active Directory] > [アプリの登録]を選択して、[新規登録]ボタンをクリックします。
- アプリケーションの登録画面で下記の通り指定します。
・名前:任意の名前を指定
・サポートされているアカウントの種類:「任意の組織ディレクトリ内のアカウント(任意のAzure AD ディレクトリ-マルチテナント)」を指定
・リダイレクトURI:「Web」の「http://localhost:33333」を指定 - 左側のナビゲーションペインで[APIのアクセス許可] > [アクセス許可の追加]をクリックして、[Dynamics CRM]を選択し、「委任されたアクセス許可」にある「user_impersonation」を付与します。
- 左側のナビゲーションペインで[証明書とシークレット] > [新しいクライアントシークレット]をクリックしてクライアントシークレットを作成し、値を取得します。
このデータはコネクション作成時にOAuthクライアントシークレットとして設定します。 - 左側のナビゲーションペインで[概要]を選択してアプリケーション(クライアント)IDを取得します。
このデータはコネクション作成時にOAuthクライアントIDとして設定します。
【ASTERIA Warpサーバー】
ASTERIA Warpサーバーでは事前にアダプターをインストールしておく必要があります。
アダプターは[FSMC]→[システム]→[アップデート]画面にてダウンロードするか、ユーザーサイトからダウンロードしてサーバーにアップロードすることで適用できます。
アダプターのインストールについて詳しくは下記弊社のオンラインヘルプをご参考ください。
[FSMC > システム > アップデート]のオンラインヘルプ
※アダプターのインストール後設定を有効にするためにはフローサービス全体の再起動が必要となります。
※アダプターのインストール後、必要に応じて公開パッチを適用してください。
【フローデザイナー】
ASTERIA Warpサーバー側でアダプターが正常にインストールされたら、フローデザイナー側でコンポーネントを取得する必要があります。
手順は下記になります。
- フローデザイナーからフローサービスへ接続
- メニューの「ツール > コンポーネント/マッパー関数の取得」でjarファイルを取得
- フローデザイナーを再起動
※今回ダウンロードするファイルはfccdatadynamicscrm-2012.0991.jarとなります。
※Micorsoft Dynamics CRMアダプターの公開パッチを適用した場合はファイル名が異なりますので、適切なファイルをダウンロードしてください。
■コネクションの作成
事前準備が終わりましたら、コネクションを作成します。
FSMCでコネクションを作成する手順は下記になります。
FSMC画面の[設定]→[コネクション]→[DynamicsCRM]メニューから「新規」ボタンをクリックします。コネクション作成画面が表示されますので、下記の通り項目を設定します。
- 接続名:コネクション名を設定します。
- 認証スキーマ:OAuthを選択します。
- CRMバージョン:接続するCRMバージョンを選択します。ここではCRMOnlineを設定します。
- URL:Dynamics CRMへのURLを設定します。
- イニシエートOAuth:GETANDREFRESHを選択します。
現在トークンが存在しない場合にはブラウザを通じてユーザーをプロンプトすることで取得されます。
トークンが存在する場合には必要に応じてリフレッシュされます。 - OAuthクライアントID:Azureの事前準備で取得したアプリケーション(クライアント)IDを設定します。
- OAuthクライアントシークレット:Azureの事前準備で取得したクライアントシークレットの値を設定します。
※フローデザイナーからもコネクションの設定が可能です。
■コネクションの接続テスト
Microsoft Dynamics CRM連携アダプターのコネクションが作成されたので、コネクションの接続テストを実行してみます。
以下のようにコネクション接続テスト成功画面が確認できます。
■最後に
Microsoft Dynamics CRM連携アダプターの利用するために必要な事前準備、およびコネクションの作成方法についてご紹介いたしました。コネクションの作成後接続テストが正常に行われるとDynamicsCRMGetコンポーネント、DynamicsCRMPutコンポーネント、DynamicsCRMSQLCallコンポーネントが使えます。
各コンポーネントの使い方については既存のRDB系のコンポーネントと同様です。
つまり、RDBGetコンポーネントの付属ツールである「SQLビルダー」、RDBPutコンポーネントの付属ツールである「テーブルの選択」ツールについても同様に使えます。
また、DynamicsCRMSQLCallコンポーネントを利用してストアドプロシージャを実行することができます。
- DynamicsCRMGetコンポーネントのSQLビルダー
- DynamicsCRMPutコンポーネントのテーブル選択