Microsoft Dynamics 365 for Finance and Operationsアダプター(以下、D365FinOpアダプター)およびMicrosoft Dynamics 365 for Salesアダプター(以下、D365Salesアダプター)は、ASTERIA Warp 2306から内部で使用しているライブラリーが統合されました。
それに伴い、以下の場合において、コネクションの再作成が必要となります。
対象環境
ASTERIA Warp 2212以前のバージョンでD365FinOpアダプターやD365Salesアダプターをご利用中の環境で、以下の作業のいずれかを実施される場合。
1. ASTERIA Warpを2306以降のバージョンにバージョンアップする場合
2. ASTERIA Warpのバージョンはそのままだが、D365FinOpアダプターやD365Salesアダプターのパッチを適用する場合
必要な対応
コネクションの再作成が必要となります。
フローの修正は不要です。
※別途、ライブラリーバージョンの違いによる注意事項(後述)の影響があるときは、フローの修正が必要となる場合があります。
対応手順
1. バージョンアップやパッチ適用を実施する前に、既存のD365FinOpコネクションやD365Salesコネクションの情報を確認、記録してください。
・バージョンアップ後やパッチ適用後ですと確認手順が複雑になります。
・特に重要な項目は「接続名」「OrganizationURL」「イニシエートOAuth」ですが、これ以外の項目も何らかの設定を実施している場合は、それらも漏れなく記録してください。
・[DATA_DIR]/home/<ユーザー名>/_connections/asconnections.xconf を、[DATA_DIR]や[INSTALL_DIR]以外のフォルダ配下にコピーしておく方法でも問題ありません。
2. コネクションの「接続テスト」を実施し、問題なく接続できることを確認してください。
3. フルバックアップを取得してください。
・参考記事:https://support.asteria.com/hc/ja/articles/360011977274
4. ASTERIA Warpのバージョンアップ または D365FinOpアダプターやD365Salesアダプターのパッチ適用 を実施してください。
5. 1で確認しておいた情報を元に、新たに「Dynamics365コネクション」を作成してください。
・このとき、「接続名」を以前のものと一致させることで、フローを修正することなくそのまま利用することができます。
・以前は存在しなかった「Edition」プロパティの設定が必要です。
・D365FinOp用のコネクションでは「FinOpsOnline」を選択してください。
・D365Sales用のコネクションでは「Sales」を選択してください。
・詳細タブにて「Other」プロパティの設定が必要です。
・D365FinOp用のコネクションでは「CustomizedDefaultSchemaName=D365FinOp」を設定してください。
・D365Sales用のコネクションは「CustomizedDefaultSchemaName=D365Sales」を選択してください。
・「イニシエートOAuth」やその他の項目は、確認しておいた情報に一致させてください。
6. コネクションを保存してください。
7.コネクションの「接続テスト」を実施し、問題なく接続できることを確認してください。
以上で対応作業は完了です。
念のため、フローの動作確認も実施されることをお勧めいたします。
ライブラリバージョンの違いによる注意事項について
ライブラリバージョンがASTERIA Warp 2306から更新されました。それに伴い、date型項目の時刻部の取り扱いが一部変更されています。
詳細は以下の記事でご確認ください。
■Microsoft Dynamics 365 for Finance and Operationsアダプターにおける注意事項
https://support.asteria.com/hc/ja/articles/900003998206