Bカートとつないでみた

「Bカート」とは、BtoBの受発注業務をEC化するクラウドサービスです。BtoBの受発注業務では取引先によって価格や取り扱える商品が異なることが多く、処理が複雑で手間がかかりますよね。Bカートでは、得意先毎の価格や対象商品の管理、決済方法の個別設定など、細かいところまで柔軟に管理できるので、複雑な業務でも簡単に効率化することができます。

 

Bカートの特長の一つとして、他システム・サービスとの連携のしやすさがあります。

連携方法はさまざまですが、今回はCData Software製の連携ドライバー 「CData Driver for Bcart」を使ってASTERIA Warpで簡単に連携する方法をご紹介します。

Bカート連携によってさらなる業務自動化・効率化が期待できますよ。

 

<連携内容>

今回はBカートと社内システム(データベース)の連携を想定して2つのフローを作成します。

  • 受注情報連携

Bカートで管理する注文情報のうち、完了した注文情報をCSVファイル出力します。

  • 会員情報連携

社内システムの取引先情報をもとに新規会員登録を一括で行います。

 

1 接続設定

1.1 Bカートの設定

1.1.1 アプリストアアカウントを発行する

Bカートの管理画面から、各種設定>外部連携>Bカートアプリストアの「編集」ボタンクリックし、アカウント管理画面を開きます。「アカウントの作成」ボタンより表示される手順に従ってアカウントを作成します。

1.1.2 パーソナルアクセストークンを発行する

今回はパーソナルアクセストークンで接続を行います。

作成したアカウントで開発者サイトにログインし、プライベートアプリ管理>パーソナルアクセストークン一覧の「作成」ボタンをクリックします。

1.1.3 パーソナルアクセストークンをコピーする

スコープを設定します。処理内容に合わせて必要なスコープにチェックを入れてください。スコープ設定後、発行したパーソナルアクセストークンをコピーします。一度しか表示されないので、大切に保管してください。

*Bカートでの設定方法はAPIドキュメントやブログなどで最新の手順を確認してください。(参考:https://bcart.jp/post/detail/185/

 

1.2 CDataドライバーの準備

1.2.1 CDataドライバーを取得

CData社のサイトからJDBC Driverをダウンロードして、ファイルを開き手順に従ってインストールします。

1.2.2 CData ドライバーをASTERIA Warpに登録する

ドライバーのインストールフォルダー(例:C:\Program Files\CData\CData JDBC Driver for Bcart 2023J)のlibフォルダー内にある” cdata.jdbc.bcart.jar”と” cdata.jdbc.bcart.lic”を[DATA_DIR]/system/lib/driversに配置します。配置後、ASTERIA Warpを再起動します。

*[DATA_DIR]はASTERIA Warpのデータディレクトリでデフォルトインストール時のパス(Windows)はC:\asteriahome5です。

1.3 コネクションの準備

1.3.1 コネクションの作成

コネクションの作成手順を参考に以下の通りRDBコネクションを作成します。

接続名:(コネクション名は自由にご入力ください)

データベースタイプ:Other

ドライバー:cdata.jdbc.bcart.BcartDriver

URL:jdbc:bcart:PersonalAccessToken=パーソナルアクセストークン;

“パーソナルアクセストークン”には1.3で取得したパーソナルアクセストークンを入力してください。

1.3.2 コネクションの接続テスト

コネクションを保存し、「接続テスト」をクリックします。「成功」することを確認してください。「失敗」する場合は、エラー内容を確認してください。

 

2. フローの作成

ASTERIA WarpではBカートと連携する自動化処理(フロー)をノーコードで設定ができます。

2.1 受注情報連携

2.1.1 コンポーネントの配置

Bカートで管理する注文情報のうち、対応状況が完了した注文情報をCSVファイルに出力するフローを作成します。Bカートから情報を取得するために「RDBGet」を使います。その後、「Mapper」で社内システムの項目合わせてマッピングし、「FilePut」でCSVファイルとして出力します。

2.1.2 RDBGetの設定

この記事では、Bカートから情報を取得する「RDBGet」の設定を詳しく紹介します。「RDBGet」では「SQLビルダー」という簡単なマウス操作するだけでSQL文を自動生成するツールを使ってデータ取得の設定を行います。

注文情報は”Orders”テーブルにあるので、ドラッグアンドドロップし、必要な項目にチェックを入れます。

その後、完了した注文情報のみ取得するため、条件をStatus=’完了’と設定します。

以上で設定が完了です。

「SELECTテスト」をクリックして取得するデータを確認することができます。

2.1.3 結果の確認

フローを実行し出力されたファイルを確認すると、正しく出力されたことがわかります。

2.2 会員情報連携

2.2.1 コンポーネントの配置

社内システムの取引先情報をもとに新規会員登録を一括で行うフローを作成します。社内システムの取引先を「RDBGet」で読み込み、「Mapper」でBカートの会員情報の項目に合わせてマッピングします。その後、「RDBPut」でBカートに登録します。Bカートには現在2件の会員が登録されています。

2.2.2 RDBPutの設定

RDBPutでは対象項目にチェックを入れるだけで簡単に登録や更新を行うことができます。

会員情報である”Customers”テーブルをクリックし、登録する項目にチェックを入れます。この時、更新できる項目とできない項目があります。詳細はCDataドライバードキュメントをご確認ください。

2.2.3 結果の確認

フローを実行しBカートを確認すると、新しく会員が登録されたことがわかります。

3. まとめ

今回はASTERIA WarpでBカートとの連携を行いました。CDataドライバーを使うとAPI利用で手間のかかる認証やJSONの整形が必要なく、ノーコードで簡単につなぐことができます。Bカートと他システムをつなげてさらなる自動化・効率化を進めることができます。ぜひお試しください!

 

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