PlatioGetを使用してPlatioのデータを取得する

Platioで登録したデータを活用するにはどうすればよいでしょうか?

PlatioGetコンポーネントを使用すれば簡単にPlatioのデータを取得することができます。Platioのデータを取得するためのクエリーは、Platioビルダーと呼ばれるダイアログを使ってノーコードで直感的に作成できます。また、Platioコンポーネントは、添付ファイル、ユーザー、位置情報などの様々なデータタイプを扱うことができます。

この記事では、PlatioGetコンポーネントの基本的な使用方法を次の順で説明します。

上記のステップを説明するために、忘れ物や落とし物を記録する次のような遺失物管理データポケットがあるとします。遺失物管理データポケットには「名前」、「画像」、「登録日時」、「返却日時」フィールドがあります。

遺失物管理データビュワー.png

それでは、PlatioGetコンポーネントを使用して、遺失物管理データポケットに登録されているデータを取得してみましょう。

PlatioGetコンポーネントを配置する

フローデザイナーの左下にあるコネクションペインでPlatioコネクションを作成します。Platioコネクションの作成方法については、Platioコネクションの作成を参照してください。作成したPlatioコネクションをワークスペースにドロップして表示されるリストからPlatioGetコンポーネントを追加します。

PlatioGet.png

レコードの取得

まずは、遺失物管理データポケットからすべてのレコードを取得してみましょう。

最初にPlatioGetコンポーネントをダブルクリックしてPlatioビルダーを開きます。その後、Platioビルダーの左側のペインで「遺失物管理」を選択します。

Platioビルダー.png

フィールドの値を取得するには、取得したいフィールド名の隣にあるチェックボックスをチェックします。ここでは「名前」と「登録日時」フィールドをチェックします。

Platioビルダーフィールド選択.png

Platioビルダーの下側にある「保存」をクリックするとPlatioビルダーで設定した内容が保存されます。そして、PlatioGetコンポーネントの出力ストリームには選択したフィールドが自動的に設定されます。フローデザイナーの右下にあるストリームペインには、先ほど選択した「名前」と「登録日時」フィールドが表示されています。

PlatioGetストリーム定義.png

PlatioGetコンポーネントの次にEndResponseコンポーネントを接続して次のようなシンプルなフローを作成します。

PlatioGet_AllRecord.png

このフローを実行すると、PlatioGetコンポーネントはPlatioの遺失物管理データポケットからデータを取得して、「名前」と「登録日時」フィールドを持つレコードを出力します。

PlatioGet_AllRecord_result.png

Platioデータビューアーで表示されていたすべてのデータが、PlatioGetコンポーネントで取得できていますね。このように、Platioビルダーで取得したいフィールドを選択するだけで簡単にPlatioのデータが取得できることが分かったと思います。

これで簡単にPlatioのデータを活用することができますね。例えば、PlatioGetで取得した遺失物の情報を、SlackPostコンポーネントでSlackにポストしていち早く遺失物の情報を共有することもできるでしょう。

レコードの検索

遺失物管理データポケットに登録されているデータの中からまだ返却されていない遺失物のデータだけを取得したいこともありますよね。PlatioGetコンポーネントは、このような検索条件を設定することも簡単にできます。今回は、まだ返却されていない遺失物を検索するために、「返却日時」フィールドが空であるかどうかを条件にしてみましょう。

検索条件を追加するには、Platioビルダーで検索条件として使用するフィールドを右クリックして「検索条件へ追加」を選択します。今回は、「返却日時」フィールドを右クリックして「検索条件へ追加」を選択します。

PlatioGet_ConditionMenu.png

Platioビルダーの右上の検索条件ペインに、先ほど選択したフィールドが追加されます。「返却日時」が空であるかどうかを条件にしたいので、演算子として等号「=」の演算子を選択し、値は空白にしておきます。

PlatioGet_条件式.png

ここで指定した検索条件は、「返却日時」フィールドが空のレコードに一致します。これは、遺失物がまだ返却されていないことを意味します。

「保存」をクリックすると、PlatioGetコンポーネントの「検索条件」プロパティが自動的に設定されます。

PlatioGet_条件式コンポーネントプロパティ.png

フローを実行すると、「返却日時」フィールドが空のレコードだけが出力されます。先ほどのすべての取得結果に含まれていたタブレットのレコードは、「返却日時」に値があるので、検索条件には一致せず、今回の出力結果には含まれていません。

PlatioGet_条件式結果.png

これで、検索条件を指定してデータポケットのデータを取得できるようになりました。適切に検索条件を指定して遺失物の情報を取得すれば、遺失物に関する問い合わせなどに簡単に回答することができますね。また、他のコンポーネントなどを使って、まだ返却されていない遺失物を掲示板やSlackなどにポストすることも可能です。

注意:検索条件に指定するフィールドは、Platio Studioのフィールドの設定で「検索可能」にチェックする必要があります。

レコードのソート

遺失物登録された日時が最新のものから表示されるようにデータをソートする方法を紹介します。Platioビルダーを使えば、このようなソート条件も簡単に指定できます。それでは「登録日時」フィールドでソートしてみましょう。Platioビルダーで「登録日時」フィールドを右クリックして「ソートするカラムへ設定」を選択します。

PlatioGet_SortMenu.png

Platioビルダーの右下にあるクエリーオプションペインで、ソートキーは「カラム指定」、ソートするカラムは「登録日時」に自動的に設定されます。最新の日時から順に並べるには、ソートキーの横にあるドロップダウンリストから「降順」を選択します。

PlatioGet_ソート指定.png

「保存」をクリックすると、PlatioGetコンポーネントの「ソートキー」「ソート順」「ソートするカラム」プロパティは自動的に設定されて次のようになります。

PlatioGet_ソートコンポーネントプロパティ.png

フローを実行すると、「返却日時」が空であるレコードを「登録日時」が新しいもの順にソートして出力されます。

PlatioGet_Sort_result.png

これで、Platioのデータをソートして取得できるようになりました。「ソートキー」プロパティは、デフォルトで「作成日時」「更新日時」「作成者」「更新者」が選択できるようになっていますので、ソートしたい要件に合わせて指定してください。

注意:ソート指定するフィールドは、Platio Studioのフィールドの設定で「ソート可能」にチェックする必要があります。

添付画像の取得

遺失物の情報をSlackなどにポストする時に、遺失物の画像も一緒にポストできればより分かりやすくなりますね。ということでPlatioに登録されている添付画像を取得してみましょう。

PlatioGetコンポーネントはPlatioのデータポケットに登録されている画像をローカルフォルダーにダウンロードします。画像の保存先のフォルダーは「添付データ保存先」プロパティに指定します。今回は「遺失物画像」というフォルダーにします。

PlatioGet保存先.png

Platioの画像フィールドに対して、Platioビルダーはフィールドを自動的に定義します。遺失物管理データポケットでは画像フィールドの名前は「画像」なので、以下のフィールドが自動的に定義されます。

フィールド名 説明
画像 ダウンロードした画像ファイルのファイルパス
画像 contentType 画像ファイルのContent-Type
画像 id 画像ファイルのID
画像 name 画像ファイルのファイル名
画像 size 画像ファイルのファイルサイズ
画像 status ダウンロードした時のHTTPステータスコード

ダウンロードしたファイルのファイルパスが必要になりますので、Platioビルダーで「画像」にチェックします。

Platioビルダー添付ファイル.png

「保存」をクリックするとPlatioGetコンポーネントのストリーム定義が設定されます。フィールド定義は「画像」フィールドが追加されて次のようになります。

PlatioGetストリーム定義添付ファイル.png

フローを実行すると、「添付データ保存先」として設定した「遺失物画像」フォルダーに画像ファイルがダウンロードされました。

PlatioGet添付ファイルダウンロード先.png

また、フローの出力ストリームは次のようになっています。

PlatioGet添付ファイルダウンロード結果.png

「画像」フィールドに、画像ファイルのパスが設定されていますね。後は、「画像」フィールドのファイルパスを使って後続の処理を作成するだけです。例えば、Slackに画像をアップロードするには、SlackUploadコンポーネントを配置し、SlackUploadコンポーネントの「アップロードファイルパス」プロパティに「画像」フィールドをマッピングします。

ここまでで、検索条件やソート条件を指定してPlatioのデータを取得できるようになりました。画像ファイルをダウンロードするのと同じ手順で画像以外の添付ファイルもダウンロードできます。

PlatioGetコンポーネントを利用すれば、Platioに登録されたデータを使ってレポートやダッシュボードの作成、他システムへの通知の送信などもできるでしょう。PlatioとWarpを連携してそれぞれの利用範囲をどんどん広げていきましょう。

フィールドを検索・ソートできるようにする

PlatioGetコンポーネントでフィールドに検索条件を指定したりソート順を指定するには、Platio Studioで対象のフィールドを検索可能またはソート可能に設定する必要があります。Platio Studioのデータポケットの設定画面で、フィールドのヘッダーにある設定ボタンをクリックします。

PlatioStudio_ソート可能一覧.png

※画像フィールドを検索可能やソート可能にはできません

フィールドの編集画面で、フィールドを検索可能にするには「検索可能」をチェックします。フィールドをソート可能にするには「ソート可能」をチェックします。ソート可能にした場合には、より詳細なソートの設定をすることができます。

PlatioStudio_フィールド編集.png

もっと詳しく

PlatioGetコンポーネントには記事で紹介していない次のような機能があります。

  • ユーザーや位置情報などのフィールドを取得する
  • 複雑な検索条件を指定する
  • Platioビルダーで「取得件数」などの他のオプションを指定する

詳細はPlatioGetコンポーネントヘルプを参照してください。また、複雑な条件を指定する方法についてはPlatioDeleteコンポーネントの記事も参照してください。

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