Microsoft Azure Storageに登録されているデータを確認した時に最新の情報が登録されていないと困りますよね。例えば、トラブル発生時の復旧用のバックアップデータが古いものしか登録されていないと、ちょっと困ってしまいます。
AzureBlobPutコンポーネントを使えば、バックアップ用のファイルをMicrosoft Azure Storageに連携できます。例えば、定期的にMicrosoft Azure Storageにバックアップファイルをアップロードすれば、常に最新のバックアップファイルが存在している状況にしておくことができます。
AzureBlobPutを使うのは簡単です。AzureBlobPutをダブルクリックすればストレージブラウザと呼ばれるダイアログが起動します。後はそのダイアログで、更新するデータを選択するだけです。この記事では、データの作成と更新の基本的な操作方法を紹介します。
上記のステップを説明するために、Microsoft Azure Storageにsample-containerという名前のコンテナがあるとします。sample-containerにはsample-folderというフォルダーがあり、そのなかにmp4ファイルやCSVファイルがあります。
それでは、AzureBlobPutコンポーネントを使用して、sample-containerにファイルを格納してみましょう。
AzureBlobPutコンポーネントを配置する
フローデザイナーの左下にあるコネクションペインでAzureStorageコネクションを作成します。AzureStorageコネクションの作成方法については、AzureStorageコネクションの作成を参照してください。作成したAzureStorageコネクションをワークスペースにドロップして表示されるリストからAzureBlobPutコンポーネントを追加します。
Microsoft Azure Storageにファイルを作成する
まずは、sample-containerへストリームのデータを使ってファイルを作成してみましょう。今回は、MapperコンポーネントでマッピングしたデータをMicrosoft Azure Storageへ出力する、次のようなフローを作成してみました。
最初にAzureBlobPutコンポーネントをダブルクリックしてストレージブラウザを開きます。その後、ストレージブラウザの左上のペインで"sample-container"を選択します。
ストレージブラウザの下側にある「選択」をクリックすると、ストレージブラウザで設定した内容が保存されます。そして、AzureBlobPutコンポーネントのプロパティに選択したコンテナ名が自動的に設定されます。
AzureBlobGetコンポーネントの直前に配置したMapperコンポーネントをダブルクリックして、Const関数を配置し「データ」プロパティに"テキストデータ出力"を設定、Const関数を右側の「Object」にマッピングし、出力データとして設定しています。
AzureBlobPutコンポーネントの「Blob名」プロパティには、"output-demo/azureblobput-demo.txt"を設定しています。
コンポーネントはBlob名に指定された中間フォルダも作成しますので、フローを実行すると、Microsoft Azure Storageのコンテナ"sample-container"にフォルダー"output-demo"が作成され、フォルダーの中に"azureblobput-demo.txt"が出力されます。
出力したファイルの中身の確認は、いくつか方法があるかと思いますが、AzuleBlobGetでファイルを取得して確認する場合は、AzureBlobGetを使用してMicrosoft Azure Storage のデータを取得するを参照してください。
注記:コンポーネントがアップロードできるファイルの最大サイズは64MBです。ファイルが64MBを超える場合は、AzureBlobUploadコンポーネントを使用する必要があります。使い方に関してはAzureBlobUploadを使用してMicrosoft Azure Storageへファイルをアップロードするを参照してください。 |
メタデータを追加する
AzureBlobPutコンポーネントでファイルを更新する際に、メタデータを設定することもできます。先ほど作成したフローでAzureBlobPutコンポーネントのインスペクタの「メタデータ」タブを選択し、ファイルに設定したいメタデータとして「Name」に"comment"、「Value」に"テストデータ"と設定してみます。
フローを再度実行すると、「output-demo/azureblobput-demo.txt」にある既存のファイルのメタデータが更新されます。
既存のファイルを上書きしない
デフォルトの設定では、AzureBlobPutコンポーネントは既存のファイルが存在する場合に上書きするようになっています。上書きしたくない場合には「上書きを許可」プロパティを「いいえ」に設定することで、既存のファイルが存在している場合にエラーを発生させることができます。