AzureBlobUploadコンポーネントを使用すると、Azure Blob Storageへのファイルのアップロードを自動化できます。分析用や分散アクセス用、機械学習モデルのトレーニング用などストレージアカウントにファイルを供給するフローを作成することが可能です。
このガイドでは、Azure Blob Storageにあるウェビナー企画書アーカイブにビデオ(.mp4)ファイルをアップロードするフローを紹介します。
AzureStorageコネクションの作成
フローデザイナーの左下にあるコネクションペインでAzureStorageコネクションを作成します。アカウントへの接続方法についてはAzureStorageコネクションの作成をご覧ください。
コンテナへの接続
AzureBlobUploadコンポーネントをダブルクリックしてストレージブラウザを開き、コンテナを選択すると、AzureBlobUploadコンポーネントの「Container名」プロパティが自動的に設定されます。また、ストレージブラウザでは、Azure Storage Explorerに切り替えることなく、「Queue」やメッセージを表示したり変更したりすることができます。
以下の例では、「sample-webinars」というコンテナが選択されています。
ファイルのアップロード
Flow Serviceユーザーのホームフォルダ下の「interviews」フォルダーにあるrec4.mp4ファイルをアップロードするには、「ファイルパス」プロパティに「interviews/rec4.mp4」と入力します。
また、「Blob名」プロパティでアップロード先のパスを指定します。今回の例では「event-data/rec4.mp4」と入力します。
フローを実行すると、以下の図のように、AzureBlobUploadコンポーネントはコンテナの「event-data/rec4.mp4」というパスにrec4.mp4をアップロードします。これでAzure Storage Explorerからrec4.mp4にアクセスできるようになりました。
注意
- 「Blob名」プロパティのアップロード先パスに存在しない中間フォルダーは、コンポーネントが自動的に作成します。例えば、「event-data/interviews/rec4.mp4」とBlob名を設定し、「interviews」フォルダーが存在しない場合、コンポーネントは「interviews」フォルダーを作成し、その下にrec4.mp4を作成します。
- 「Blob名」プロパティにフォルダーパスを指定することはできません。
以上の手順で、Azure Blob Storageにファイルをアップロードすることができるようになりました。
メタデータの追加
AzureBlobUploadコンポーネントでカスタムメタデータを設定できます。例えば、ファイルにメタデータを設定することで、アプリケーションがメタデータを使ってファイルをフィルタリングします。
前のステップでアップロードしたrec4.mp4ファイルに、「category」という名前を設定し「internal use」という値のカスタムメタデータを定義します。
AzureBlobUploadコンポーネントのメタデータタブで、作成または更新するカスタムメタデータを指定します。Typeメニューにおいて、Flow Serviceのデータ型、ここでは「String」を選択します。
上記のフローを再度実行すると、AzureBlobUploadコンポーネントは「event-data/rec4.mp4」にある既存のファイルを置き換え、メタデータを作成します。
また、Azure Storage Explorerのファイルプロパティで新しいメタデータを確認できます。
注意
コンポーネントはメタデータの値をURLエンコードします。上記の例では、「internal+use」という値が設定されます。
コンポーネントは、日本語文字のような非ASCII文字をUTF-8パーセントエンコーディングでエンコードします。
既存のファイルの置き換え
デフォルトでは、コンポーネントは既存のファイルを置き換えます。「上書きを許可」プロパティを「いいえ」に設定して、代わりに例外をスローすることもできます。